深呼吸したい
私はとうとう息苦しくてしかたない。
みんなは大丈夫かな?
昔よく、ごはんを残しちゃいけないって言われた。
食べられない子もいるって。
作ってくれているひとがいるって。
勉強しろと言われたことは一度もなかったけど、なんとなく、悪い状況下にある人達と比べて、まだマシ、とか、しあわせなんだって思い込ませる習慣は、お国がらか、世代か、いずれにしろある。
確かに、外国の誰かとか、戦時中のはなしってふむふむだけど、時は進むし、全部が終わりに向かって進む。
そのあとを誰も確認したことないから、果たしてそれが終わりなのかもわからないままに。
いっぱい食べて、あったかいベッドで眠れて、衛生的で、それは当たり前のこと。
それにそれがいいことだって思い込まされてきたんだもん。
まだ、マシ、なんてことより
もっとこうなりたい、こうしたほうが笑える、っていいことと較べて頑張ってきたのにな。
あんまり食べられなくても、寒くても、多少不衛生でも、寿命がこんなに長くならなくていいからもう、遠くに行きたいし好きな人に会いたい。
戦時中、なにも選べなかったように、今、同じことを繰り返してるバカバカしさ。
後手後手にいろいろ貼り付けてくだけの人間。
このあとにあるのは高度経済成長ではたぶんない。
あと半年すれば、震災から10年。
あのとき、生きていればこそ、なにもやり残したくない、いつ終わってもいいように、やりたいように生きるってみんな思ったはずなのにね。
また同じストレスを抱えて、浅い呼吸で、ただ、生きている。
人間の学びは浅い。
この地球にひとがひとりもいなくなっても、きっと銀杏とか楓は、紅葉してるんだろうな。
美しいだろうな。